桜井美奈「私が先生を殺した」
「殺した夫が帰ってきました」の方が話題作みたいですが、こちらが気になって購入。
こういう結末が気になるやつは、ながら作業じゃなく集中して読むから、小一時間であっという間に読めちゃいますよね♪
5人の語り手が、それぞれの視点で語るとある事件について。
「私が先生を殺した」……タイトルにもなっているこの言葉が、重要なキーワードになっています。実は第三章くらいで、私はなんとなくオチが読めました。 百瀬奈緒の視点、特にラストの描写が大ヒントです。
全体的には胸糞悪い展開なんですよね、ほんとに。先生が死ななければならなかった理由がわかると、それしか選択肢は無かったのか……。と、考えさせられちゃいます。
このお話、個人的にはエピローグが1番好きでした。「間違いに気付いたときは立ち止まる。そして、後ろを振り返るのです。」この言葉は、大事にしたいなと思いました。
あと花音の友人、芽衣が尊いなと……他人のことを想って泣けるのは、尊いことです。なんてことなくサラリと書かれていた描写でしたが、刺さりました。
謎解きしながら、結末まで一気読みがオススメな1冊です。