みおこんぼ日和

私の読書記録ブログです♪

松田青子「持続可能な魂の利用」

 

 

ブックオフの〈話題の書籍〉コーナーで物色して購入。5月に出たばかりの新刊が、もう中古で出ていて、更にブックオフの割引で150円引き!お得でした。
ペラっとめくって、『少女革命ウテナ』の言葉が載っていて面白そうだなと買ってみたんですが……中身が想像と全然違いました。

あれですね、私とは少し縁遠い世界の話でした。これはなかなか周りにオススメし辛いなぁ…と思いながら最後まで一気読みしました。

私は、なんとなくこの日本という国で特に周囲に対して強い主義主張も無く生きているし、主語を大きくして何かに対して激しく嫌悪したりもないしなぁ…。
もちろん、自分の軸は中心に置いていますが、手の届く範囲で助け合いながらまったり生きてる人間なので、なかなか感情移入がし辛いお話でした。
でも、個々のお話はよくわかるし、「なるほどそんな視点で世の中を捉える人もいるのか」と、とても勉強になったのは確かです。
実在するアイドルグループを使って(そうとは明記してないけど明らかにそう)、こういった問題提起をぶつけてくるのはすごい。
簡単に平たく言うと、フェミニズムを全面に出したお話になっているんですよね。
だから男性が見ると、びっくりするような内容かもしれません。
このお話を読んだ男性と、この本について語り合ってみたいな……多分、そっちの気持ちの方が、私は共感できるのかもしれません。
あ、でもお話の中で敬子を貶めた男性は普通に気持ち悪かったです。

作者の主義主張が滲む本に触れ、日本の社会について、とくに〈女性〉の目線を覗き見たい人にオススメの1冊です。

あ、一応断っておきますが、私はそんな目線で社会を見ないですよ、私は私の世界の構築で忙しいんですよね……。