みおこんぼ日和

私の読書記録ブログです♪

海堂尊「医学のたまご」

 

 

海堂尊さんといえば、やっぱり「チーム・バチスタの栄光」から始まる医療ミステリシリーズですかね。
あれはドラマもハマって、海堂尊さんの名前を見るとテーマ曲が頭に流れるようになっちゃったくらい好きでした。グッチーと白鳥のコンビ最高でしたよね。

「医学の〜」シリーズは全3巻あって、文庫版が揃ったら全巻買おうと思っていた本なのです。この度ついに「文庫が平積みされてる!」と本屋さんで見つけて、即買いでした。
「医学のたまご」だけ結構前に文庫版が出ていたせいか、本屋さんに置いて無くて取り寄せてもらっちゃいました。
なんなら全3巻セットで売り出しても、私みたいに待っていた人に売れると思うの。

お気づきの方も多いと思いますが、表紙や挿絵がヨシタケシンスケさんなんです!
ヨシタケシンスケさんの絵本大好きなので、好きなものが詰まった本で嬉しい…「もうぬげない」とか「りんごかもしれない」とか、傑作ですよね。あれはお子さまに激推しです。

「医学のたまご」はシリーズ一冊目。
なんと!あの東城大学医学部に、中学生が成り行きで入学し、医学部で研究することになるお話です。担当教授が腐った人だったので、主人公の曾根崎カオルは思いもよらないピンチに陥ります。
大学の研究とか論文とかって、ほんとに教授次第よね……。私の姉が研究の世界に身を置く人だから、色んな話を耳にするけれど、結局は誰につくかが重要になる世界なんですよね、なん話がリアルでした。さすが海堂尊さん。

素敵だなと思うのは、お話の各章に、パパ、ぼくの格言がついているところ。
ちゃんと物語に出てくる言葉で、どれも納得の格言なんです。
「ムダにはムダの意味がある」とか「閉じた世界は必ず腐っていく」とか、うんうんそうだよねって言葉なので印象に残ります。

登場人物が魅力的で、個人的にはガリ勉の三田村くんが1番好きです。努力家且つ天才とか、推せる要素しかないの。

海堂尊さんの作品が好きな人はもちろん、医学の世界に興味がある人も無い人も…学生さんや、作家になりたい人にもオススメの一冊です。

巻末の、海堂尊さんのあとがきがとても良い文章なんですよ。