みおこんぼ日和

私の読書記録ブログです♪

有栖川有栖「作家小説」

 

 

たまには有名どころを読んでおこうと電子書籍を物色して、一番に目に入った有栖川有栖さんの本を購入。

 

有栖川有栖さんといえば、本格ミステリ!ということで、この本もそうなのかと思いましたが全然違いました。
この本はタイトルそのまま〈作家〉を物語の中心に置いた短編が8つ入った小説です。

 

作中様々な作家さんが出てきますが、個人的には「書く機械」「締切二日前」の主人公が好きです。〈作家〉の狂気がリアルに感じられて良き。

 

「サイン会の憂鬱」は、有栖川有栖さんらしいなぁと思いました。コミカルな流れで始まり、最後にはゾッとする結末……このひっくり返しが上手なんですよね。

やはりミステリ作家の性なのか、殺人事件は起きがちでした。犯人が明かされるまでの推理も楽しめましたよ。

 

それにしても〈作家〉って、命を削る職業だよなぁとお話を読んで改めて感じました。
書き物って不思議なもので、仕事にすると途端に筆が進まなかったりするんです。
継続して書き続けることが1番難しいところかもしれません。
インプットをどうアウトプットに繋げるかも大事ですよね。
個人的には、完璧じゃなくていいからまず最後まで書き上げることが大事だと思っています。
書き物をする人は、どうしても完璧を最初から目指しがち……。

 

様々な〈作家〉を巡ってのお話が読めて、お得な1冊でした。